目的と目標の違い

福岡市東区 折居吉如ピアノ教室、早良区 中村孝治ピアノ教室のブログ更新です。

みなさん、こんにちは。室見校の中村です。今日はつい先日レッスンである生徒さんに話した大切なお話をさせていただきます。

目的と目標の違い

目的と目標の違いとは何でしょう?それぞれ説明してください。と言われたら、みなさんはどう答えますか?一瞬「えっ?」と詰まる方も少なくないと思います。

「目的」は「目指すべき的」=「ゴール」

「目標」は「目的にたどり着くための道標」=「ゴールまでのチェックポイント」

だと私は子供たちには伝えます。ゴールがあってのチェックポイント。だから「目標」とは「目的」ありきの物であるべきです。

例えばマラソンでゴールも知らされないまま走れと言われたら、力強くその1歩を踏み出せるでしょうか?次のチェックポイントだけを教えられて、そこにたどり着いたらまた次のチェックポイントを教えられる。最初はとりあえずそのチェックポイントを目指して頑張るでしょう。しかし何度もそれを繰り返して疲弊した時、ふとこう思うのではないでしょうか?

「何でわたしは走ってるんだろう?」

燃え尽き症候群

これがいわゆる燃え尽き症候群というものです。辿り着くべき行く最終地点(ゴール)が分からないと、いくら目の前のチェックポイント(目標)に辿り着いていてもそこに真の達成感や精神的な充足感は得られません。

発表会や試験、受験、仕事のノルマなど否が応にも私たちは半強制的に目標を設定される社会に生きています。そして多くの人はそれに向かってある程度の努力をしますよね。

しかしその努力が大変なものであればあるほど、達成後のモチベーションダウンの波は大きなものとなります。

「目標」で生きる ⇔ 「目的」から生きる

私のある同級生が現役で東大に行きました。その努力は在校中にひしひしと伝わってくるもので、合格の達成はそれは感極まるものだったと思います。しかしそんな彼が入学後1か月で自主退学をしました。授業にも1度も出席することなく完全に腑抜けになっていたそうです。

一方私はアメリカでボストン音楽院に入学するまでの2年間、音大入学を目指して1日3~4時間の睡眠で毎日15時間の練習をこなしていました。それは肉体的にも精神的にも極限に至り、1年間で体重が40キロ近くも落ちたほどでした。当然合格を手にしたときの喜びは一生忘れるものではありません。ではその後の私はどうだったかというと、それまで以上に練習に向かうようになっていったんです。

彼と私の違いは何だったのか?

おそらく彼は東大に合格することが「目標」であり「目的」だったのではないかと思います。だから目標達成と同時に行先を見失ってしまった。一方私にとって音大合格は大きな「目標」でありつつも、その先にピアニストになるという明確な「目的」がありました。だから目標達成後によりモチベーションを高めることができたんです。

このように「目的」を欠き「目標」に生きる人生では大切なことを見失ってしまいがちです。大事なのは常に「何のために、誰のために、どうしてそれをやるのか?」という自問自答を繰り返すことです。

そしてそれを子供たちに問いかけてあげてほしいのです。問いかけ続けることで自然と「目的」を常に意識する価値観が芽生えるでしょう。

この話をした生徒さんは入会以来、ずっとモチベーションの波が非常に大きく本人が漠然と描いている理想の将来像にはとてもたどり着けそうにない状態にありました。年齢が上がってきたこともあり、今回こういったお話をしたわけです。

その子に与えた今回の宿題は「なぜあなたはピアノを弾くのか?」その答えを出してくること。目的が明確になればブレることなく前に進み続けることができる。

是非皆さんもお子さんの「目的」を常に問いかけてあげてください。

長くなりましたが、今日はここまでです。

中村孝治

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