福岡市早良区室見 中村孝治ピアノ教室 第8回のブログです。

安西先生

突然ですが、私は生徒さんには大人でも子供でも必ず

「自分のレベルに合ってなくてもいいから、とにかく自分が弾きたいと思う曲を持っていてください」

と、いつも言うようにしています。

どんな曲でも、弾けるようになるための一番の近道は「弾きたいと想い続けること」だと思うからです。

実際私もピアノを始めて2年も経たない頃にショパンの「革命」、リストの「ラ・カンパネラ」に強烈に憧れ挑戦しました。この2曲を弾きたいという想いは異常なまでに強烈で、苦しみながらもひたすら練習して弾けるようになりました(それでもボロボロな仕上がりだったとは思いますが…)

今となってみてはピアノを始めて独学2年で「革命」と「ラ・カンパネラ」に挑戦するなんてはっきりいってキチガイです(笑)正気の沙汰ではありません。実際あのころの自分は狂気じみていたと思います。

でも、だからこそ弾けたんだと思います。狂気と言われるくらいに「弾きたい!!」と想う気持ちがあったから弾けるようになるまで折れずに取り組めたんです。

さて今回なぜこんなことを書いているのかというと…

生徒さんにそんなことを言いながら、

「今の自分にはそんな曲があるだろうか?」

と疑問が浮かび、自分自身の胸に痛かったからです(苦笑)

10年前に「革命」や「ラ・カンパネラ」に襲いかかるような勢いで取り組んだ自分はどこにいったんだろう?怖気づいてしまっているんじゃないのか?そう思ったのです。

最後に自分に挑戦をした曲というとリストの「オーベルマンの谷」。もう4年前です。音大の卒業リサイタルで弾き、その後もコンクール等で何度も弾きました。

今こそ、再び自分を超えるべき時なのではないか、と思うのです。そんなわけで10年前に弾いた「ラ・カンパネラ」に再挑戦しています。

当然ですが10年前ほどの苦労は感じませんし、むしろこんなもんかと思える余裕もあります。

「ラ・カンパネラ」を早く終わらせて、次はもう1ランク上の曲、そして先々はリストの超絶技巧練習曲の中でも最難関「マゼッパ」に挑戦をしたい、いや、しなければいけないと思っています。

いつか弾きたいでは弾けるようにならない。今挑戦しなければ!

超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」