おはようございます。昨晩は遅くまで練習をしていたため夕食が遅くなってしまい、今朝は胃腸がもたれ気味です。遅い食事は翌日に響くのでやはり控えるべきですね。

さて将棋の藤井6段が先日も羽生さんを破って話題になっていましたが、子供の教育に関わる仕事をしているとその才能や可能性に驚愕することが多々あります。

そしてその度に「つくづく自分は凡才だな」と思うわけです。自分は17歳でピアノを始めているので小さな子達とは比較のしようもないのですが、もし仮に17歳の自分が彼らの演奏を聴いていたら、ピアノの道に進むことを諦めていたかもしれないと思うほど突出した子達がたくさんいます。

ボストンにいた頃も、私の周りには圧倒的な才能を持った人たちがたくさんいました。才能に溢れ、幸運にも幼いころからその才能を発見できていた彼らのことが心底羨ましかった。少しでも近づきたくてもがき続けていました。

しかし大きな国際コンクールなどで華々しい功績を残しながらも、大学卒業とともにピアノをやめていってしまう友人たちも少なからずいました。

私には信じられませんでした。それだけの力と功績がありながら、どうして簡単に諦めてしまうのか。

私が羨み、仰ぎ見た彼らはピアノをやめ、一方私は今もこうしてピアノに関わる仕事をしています。

私はプロを目指す学生さんなんかにいつもこう伝えます。

「この道でプロとしてやってる人たちは、本当の天才か、最後諦めなかった人達だけだよ」

最後まで諦めずにやり続けた人たちだけがその道を築いていくことができる。これはきっと音楽の世界だけではないと思います。

「比較を捨て、自らの道を築く」

私はまだまだピアニストとして、自分が思い描いているレベルには到底辿り着いていません。以前は周囲との比較で焦りを感じ、常に急かされるように見えない何かと闘っていました。しかし現在では比較ではなく純粋に自分の音楽だけを見つめるようになり、そうすることで「美しい音楽を求める」という本質的な部分をより深く探究できる自分になりました。

ピアニストとして今の私の目標は「60歳で理想のピアニストになる」ということです。早ければ10代前半でプロデビューするこの世界で大器晩成もいいとこですが、何歳になっても構わないので自分だけの音楽を創っていきたいと思います。

私は一生諦めません。