みなさん、こんにちは。
朝夕の気温がようやく落ち着いてきて少しずつ秋の到来を感じますね。
今日は「演奏の原則③ 音程について」ということで、最近思い付きで書き始めた演奏の原則シリーズです。
第1回スラーについて、第2回音形について、をまだご覧になられていない方はぜひそちらも読んでいただけたらと思います。
音程とは?
音程という言葉、日常ではどういった場面で使うでしょうか?
例えばカラオケで音がずれている時に「音程があってない」などと言ったりしますが、ピアノの場合ちゃんと調律がされていれば、ドを押せば正しいドの音、レを押せば正しいレの音が出ますね。
本題に入る前に、念のため音程の正確な定義もお伝えしますね。
おん‐てい【音程】 〘名〙 二つの音の高さの隔たり。
一度、二度などの度数で表わし、その音程差によって完全、長、短、増、減の区別があり、二音が協和するか不協和かの区別をも生じる。
「一度、二度などの度数で表わし」、とありますが、ドーレが2度、ドーミが3度、ドーファが4度といった感じで音と音の距離が離れるほど数字が大きくなっていきます。
ちなみにオクターブ(Octave)は8度になりますが、これはラテン語の8(Octo)から来ています。
タコ(Octopus)も足が8本ですよね。
音程が示すもの
ある音と音の距離(音程)が2度なのか3度なのか、はたまたオクターブなのか、その違いによって曲を演奏する上で、弾き方がある程度固定されている場合があります。
例えば特に有名なケースを挙げると
- 上行形の4度(通称 祈りの4度)
- 上行形の6度(通称 愛の6度)
- 下降形の2度(通称 ため息)(※2音間でのスラーが付けられている場合)
- 下降の半音階(絶望)
- 上行の半音階(高揚)
といった例があります。
まだまだ他にもありますし、私が知らないものも多々あると思います。
では具体的な弾き方ですが、
- 上行形の4度(通称 祈りの4度)
前の音を大きく、後ろを小さく(柔らかく)。
一番の例はシューマンのトロイメライの冒頭2音(ド―ファ)です。
上行形だからといってファを大きくしてしまうと「祈り」の性格が全く表現されません。
2.上行形の6度(通称 愛の6度)
1音目を小さく(穏やかに)、2音目を大きく(はっきりと)。
一瞬で納得できる例はショパンのノクターン第2番Op.9-2とリストの愛の夢第3番の冒頭の2音です。
先ほどの祈りの4度とは反対の弾き方ですね。
1音目を大きくしてしまうと、曖昧な愛情表現のようになってしまいます。
ただしこの2曲は裏拍から始まるアウフタクトになっているので、基本的に普通に弾いても2音目を強くするようになります。
少々長くなってきましたので、このテーマは2回に分けてお話ししましょう。
今回は一旦ここまでです!
中村孝治
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