みなさん、こんにちは。
年度末最後の日ですね。
4月から新生活を始められる方々は、お引越しなどで忙しくされているのではないでしょうか?
また来年度はどのような生徒さんたちに出会えるのか、楽しみでなりません。
さて今日のテーマ、「良い演奏の条件」ということについて。
まずはみなさんはどんな演奏がよい演奏だと思いますか?
ご自身で演奏する方もしない方も是非ご一考いただきたいテーマです。
ここでいくつか、多くの方がまず思いつくであろう項目を挙げてみます。
- 音を間違えない
- 表現が豊かである
- 強弱がしっかりしている
- テンポが安定している
などなど。
他にもいろいろなことが挙げられるかと思います。
確かにどれも重要な要素だと思うのですが、私が最も重要だと思うこと、それは…。
ビート感を持つこと
ビート感とはつまり「ノリ」。
ジャズなどではグルーブ感とも言われます。
もちろんクラシックの曲にはジャズほどの軽快なノリは多くありませんが、クラシックにはクラシックのノリがあります。
ちなみに上記の「テンポが安定している」ということと「ビート感を持つ」ということは、密接に関係しているもののイコールではありません。
あえて言うなら「ビート感を持つ」という要素の結果として「テンポが安定している」という現象が起きるのであって、テンポが安定していたらビート感が生まれるわけではないのです。
逆にメトロノームのようにテンポが安定していても、そこにビート感が感じられなければ、非常に淡白で締まりがなく、聴きづらい演奏になってしまいます。
では、曲に合ったビート感を手に入れるために効果的だと私が思う方法を1つお伝えします。
セルフコンダクター(指揮者)になる
自分が練習している曲を弾く際に、まるで誰かが指揮をしているかのようなイメージを持ってみてください。
その指揮に合わせて弾いてみると、そもそもその曲の拍の取り方は4分音符ベースなのか2分音符ベースなのか、あるいは8分音符ベースなのか、というところから始まるかもしれません。
一番効果的なのは自分の演奏を録画し、それを見直しながら指揮をすること。
ピアノを弾くのと違って、指揮棒を振るのはいとも簡単で、全身で音楽を感じられはずです。
さぁいざ音楽に集中して指揮をしてみると、ほしい瞬間に音が来なく間延びしたように感じたり、あるいは指揮者を無視して先に行ってしまうハチャメチャなソリストのように感じるかもしれません。
自分で弾いたはずなのに自分でも拍がうまく取れない…。
そりゃあ他の人ならなおさらでしょう。
それこそがビート感が乱れている瞬間なのです。
特に漠然と曲の仕上がりに悩んでいる方には「セルフコンダクター」、お勧めです!
中村孝治
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